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KIKI歌野

Author:KIKI歌野
物書き(♀)です。アダルト表現を含む物語もありますのでご注意ください。ふと訪れた方々が楽しんでくださればうれしいです。
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KIKI歌野の、たあいないものがたり
小説を書いています。官能を含む恋愛小説、普通の小説をぼちぼち載せていきます。たぶんまあまあ面白いです(つまんなくても暖かい目で見守ってください・・笑)


  NEW!!☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 2012年8月
 直己×香枝の最新作『パーフェクト・ビューティー・オブ・ライフ』アップしました。

 ゴメンナサイ、今回は有料コンテンツですが、(1)のみ無料で試し読みしていた
 だけます。

  皆様から寄せられたご感想はコチラ → ★★

 
 2010年11月
 直己×香枝の第四弾『ラヴァーボーイの受難』アップしました。


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  初めてのお方はどうぞ。このブログ内の小説ラインナップが一目でわかります。


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  楽しめると思います。ぜひのぞいてくださいね(現在停止中・・・ごめんなさい)



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グリーン・グリーン(5)
 それから一週間、香枝からは電話もメールも来なかった。職場でも見事にすれ違いの日々が続いた。双方とも激務とはいえ、一週間も音信不通というのは非常にまずい状況だ。三宅からは相談のメールが一、二度舞い込んだが、いささか投げやりになっていた直己はカムアウトのタイミングを完全に逸していた。
 香枝がプロジェクトリーダーを務めるM社タイアップCMの完成披露が全社員の前で行われたのは、合コンの翌週の金曜日のことだった。数種のバージョンのテレビCMが講堂の大スクリーンに流された。マイクを握りCMの解説をする香枝の態度には風格すら漂い、プライベートで垣間見せる子供っぽさは微塵もない。ボードメンバーにも一般社員にもCMの評判は上々だった。終了後、直己は香枝に近づいて声をかけた。
「お疲れ。よく頑張った」
 彼女は個人的感情を排した微笑みを返した。その後プロジェクトのメンバーで短いミーティングをしたが、直己も香枝も公的な態度を保ち続けた。
ミーティングが終わると、直己は先に会議室を出た。夏のスポーツイベント説明会のため、 十五分後に外出しなければならない。久しぶりのネクタイが少し息苦しい。カジュアルが基本のこの会社ではスーツの出番はあまりないが、今日の会には都議会議員も顔を出すので着用している。
 エレベーターを使わずに薄暗い非常階段を降り、踊り場で立ち止まると直己は大きなため息をついた、上方から軽い足音が聞こえた。見上げると香枝が降りてくるところだった。すぐに直己に気づき、表情が微妙に揺れる。迷うようにゆっくりと降りてくる。Vネックの真っ白なカットソー。脚のラインに沿ったパンツ。最後の一段を降り、直己の目の前に立った。たっぷり十秒以上の沈黙が流れた。
「・・・まだ怒ってる?」
 香枝が聞いた。
「怒り続ける暇とかねーよ」
 直己は肩をすくめたが、実はまだ怒っていた。感情を制御し切れない自分への、やるせない怒りだった。
「あたし直己には謝れない・・・悔しいから」
 香枝は表情を殺し、囁くような小声で言った。
「でも三宅っちには謝る。つきあってる人がいるって今日会って言う。呼び出されたから」
「メールか電話で言えよ。わざわざ会う必要ねっしょ」
 香枝は答えない。視線が直己のスーツの肩先からネクタイに移動した。眼の中に称賛のような色がかすかにある。指先がネクタイを撫でた。手がひらりと裏返りネクタイを掴んだかと思うと、引き寄せられ唇にキスをされた。ただ触れるのではなく、抉るようなキスだった。髪の香りが鼻先に漂う。心臓をチリチリ炙られるような痛覚に襲われた。
「好き」
 香枝が囁いた。抗議するように。成熟した大人に少女のエッセンスを落としたような声。ネクタイを解放するが早いか、香枝は身を翻して階段を降りていった。足音が聞こえなくなると、直己は小さく呟いた。
「お前・・それ反則だろ」
 直己は何も言えなくなる。彼女にただ一言、囁かれただけで。

 三宅からメールが届いたのは、その五時間後のことだった。
『バカなことしました・・・キスしちゃいました』
 プライベート携帯にその文面を発見した直己は、既に外出先から帰社していた。パワーセーブ機能が働いて真っ暗になるまで画面を凝視していたが、『なんでまた』とメールを返した。返信はすぐに来た。
『コクるタイミングつかめなくて、何だか超ジリジリしちゃって。ボードウォークで世間話してたんすけど衝動的につい・・彼氏いるからって怒鳴られて逃げられました。めちゃ落ちてます』
 直己は額に指をあて、少し考えてから香枝のプライベート携帯に電話をかけた。電源を切っているのか伝言サービスに繋がったので切り、会社携帯のほうにかける。香枝の低い声が「はい」と応対した。
「三宅から聞いた」
「・・・」
「今どこ」
「部屋」
 直己は腕時計を見た。夜七時半。普段の彼女ならまだ仕事をしている時刻だ。「一時間で行く」と告げて通話を切り、三宅に電話をかけた。応対したので「今どこ」と同じ質問をする。
「ボードウォーク。立ち上がれなくて座ったままっす・・」
 東京湾に近いこの界隈は運河が多く、徒歩五分の距離に洒落たボードウォークがある。直己は早足でそこに向かった。水辺には夜の闇が落ちていたが、レストランや街灯の明るさに助けられ、ボードウォークの階段に座り込んだ三宅の姿を見つけるのに時間はかからなかった。前面にまわり、膝に手を当てて顔を覗き込む。さすがに泣いてはいないが直己を見上げた表情には全く生気がない。
「籾山の彼氏ってのは俺だよ」
 挨拶も前置きもなしに言った。
「え?」
「悪かった。もっと早く言うべきだった」
 三宅の唇は「え」の形で固まり、難解な言葉を聞かされた小学生のように瞬きをした。
「・・・籾山ちゃんの彼氏が、宇田川、さん」
「そう。香枝の彼氏が俺」
「・・・マジすか。え、つーか何。ほんとにマジで?」
「ごめん」
「冗談でしょ? 超ありえねー!!」
 三宅は両手で顔を覆い、ガクッとうなだれた。
「信じらんねー。嘘だって言ってくださいよ。マジひでー」
直己は三宅の隣に座った。まるで陳腐な恋愛ドラマのようなシチュエーションだと思うが、真顔は崩さない。
「殴りたかったら殴ってもいいけど、お前だって俺の彼女にキスしやがったしなぁ」
「だって付き合ってるなんて知らねーし!」
「だから悪かったっつってんじゃん」
「悪かったじゃすまされないっすよ!」
「けど合コンアレンジしてやったっしょ。あの受付嬢お前のこと相当気にいってたよ?」
「うっせーな! そんな話今聞きたくねーよっ!」
 丁寧語が吹っ飛んだので爽快な気持ちになった。三宅は直己とタメなのだから丁寧語など不要なのだ。
「じゃ聞きたくなったら連絡して」
 直己はしれっと笑みを浮かべた。三宅の表情がどこか拍子抜けしたものに変わる。ボーナスを全額賭けてもいいが、近い将来に絶対に聞きたくなるだろうと直己は思った。

 直己は三宅を置いて、香枝のマンションに向かった。地下鉄を降り、例の『マイタイ・ハワイアン&グリルバー』に立ち寄ってみる。
「あーどうも。香枝ちゃんの彼氏、だよね?」
 カウンターの向こうの店主が髭面を綻ばせた。
「ちす。なんかいい赤ワインあります? 売ってください。あとケーキも置いてありましたよね。彼女が好きなのは?」
「チーズケーキかな。ま、本当の好物はうちのモツ煮込みだけど」
「全然ハワイじゃなくないっすか。モツ煮込みって」
「旨きゃいいの。あの夜は仲直りしたの?」
「したけどまた色々と」
「青春だねー」
「青春っつーほど若くないんで」
「血が騒いでるうちは幾つになっても青春だよ」
 青春ねえ、と反芻しながら、ワインとケーキを下げて香枝の部屋を訪れた。応対した彼女は真っ暗な顔をしていた。「入って」と背を向けた後ろ姿に、直己はわざと軽い言葉を投げた。
「キスくらい何よ。犬に噛まれるよりマシっしょ。血も出ねーし」
「くらいとか言わないでよ。友達だよ? それに」
 香枝はアイボリーのベッドカバーの上に座ると、額に手をあてた。
「最低なフリ方した。マジ自己嫌悪。せめて殴んなくて良かった・・と思うしかない」
「あいつって口軽い?」
「え?」
「さっき会って俺らのことバラしたから」
 香枝の頭の上にケーキの小箱を置いた。両手で受け取った彼女は「軽くはないと思う・・」と答えた。嬉しいような嬉しいと思ったら悪いというような複雑な表情をしていた。
「心配すんな。たぶん立ち直り早いタイプだし・・・でさ」
 直己は身をかがめ、彼女の唇に短いキスをした。
「このくらい?」
「え?」
「あいつとキスした長さ。もっと長くやった?」
「何それ。そんな・・わけないじゃん」
 香枝の首筋に手を添え、ほんの一瞬唇を掠める程度のキスをする。
「こんなもんか」
「やめてよ。そういう意地悪聞く気分じゃないよ」
「意地悪じゃねーよ。本気で怒ってんだよ」
 直己は鼻で笑いながら、俯こうとする香枝の顎を掬い上げた。
「お前ちょっと鈍いんじゃね? うかうかキスとかされるか? 普通」
「わかった・・から、もう言わないでったら! こっちだってショックなのに」
 香枝は直己の手を振り払い立ち上がった。キッチンのほうに向かおうとするのを、直己は腕を掴んで引き寄せた。
「お前さ、なんであいつと会社の外で会うのを承諾した?」
「メールとか電話じゃ失礼だと思ったから。他に理由なんかないよ」
「もう二度とやんな。自分に気があるってわかってる男と二人で会ったりすんの」
「何その言い方」
「生きた心地がしねーんだよ」
 二の腕を掴んだ手に力を込め、香枝の髪に鼻を埋めた。
「生きた心地がしなかった・・・今日は」
「・・・」
 直己は自分を持て余していた。こんなことを言うつもりではなかったのだ。
「ごめん・・なさい」
 香枝が言った
「心配させて、ごめん」
「・・・なんか激辛な匂いすんね」
 直己は呟いたのは、一分以上も経ってからだった。
「あ、うん。グリーンカレー」
「食っていい? つか食う。倒れるくらい腹ペコなんで」
 照れ隠しに少し笑い、眼を逸らして香枝の腕を離した。上着を脱いでネクタイを緩めながらキッチンに向かう。鍋がコンロに乗っている。ガスの火をつけ、おたまで掻きまわしていると、後ろからトンと抱きつかれた。直己は胴に回された彼女の腕を握った。そのまま二人とも無言だった。熱されたカレーの表面に泡がふつふつと立ち始めた。
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